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整形外科


がん専門病院内の整形外科として、原発性骨・軟部腫瘍、および各種臓器がん(肺がんや乳がんなど)や造血器腫瘍(多発性骨髄腫や悪性リンパ腫など)に由来する転移性腫瘍の患者さんに対する検査、診断、治療、経過観察を専門として診療しています。

ページ内目次


スタッフ紹介

部長
山田 健志
略歴 平成2年卒業
資格等
  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 緩和ケア研修会修了
  • コミュニケーション技術研修会認定ファシリテーター

患者さんへのことば

骨・軟部腫瘍の診療を専門とする医師は少なく、患者さんが不安を感じられることも多いと思います。専門医としての知識・経験を基とした的確な診療を行いながら、個々の患者さんに対する最適な対応を考え、”信頼して頂ける”医療を実践できるように心掛けています。

医長
細野 幸三
略歴 平成4年卒業
資格等
  • 日本整形外科専門医

患者さんへのことば

骨軟部腫瘍を専門としています。整形外科のなかでも専門性が高い特殊な領域です。また個々の患者さんで様々な治療が必要ですので、最適な医療を提供できるように心がけています。

専門員
藤戸 健雄
略歴 平成23年卒業
資格等
  • 麻酔科標榜医
  • 緩和ケア研修会修了

患者さんへのことば

愛知病院に赴任して1年が経過しました。骨・軟部腫瘍は他科の主要と異なり稀少且つ種類も多く、専門性が高い分野です。ここの患者さんにあった治療法を一緒に考えていければと思います。

診療内容

骨・軟部腫瘍は、良性骨腫瘍、悪性骨腫瘍、良性軟部腫瘍、悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)、がんの骨転移(転移性骨腫瘍)、のように病気の大分類だけでも複数の種類を含んでいます。骨腫瘍、軟部腫瘍共に、良悪性の明確な区別が難しい境界型と呼ばれる病変も存在します。それぞれの大分類の中に病理組織診断名(顕微鏡検査による診断名)が多数存在しており、様々な検査を行っても確定診断名を得ることが難しい、という状況がしばしば起こり得ます。

さらに、骨・軟部腫瘍は、頭から手足の先まで、身体のどの部位にでも発生します。このため、骨・軟部腫瘍の診断および治療には専門的な経験と知識が非常に重要となります。全く治療を要さない良性腫瘍から、高度な医療技術と多職種によるチーム医療が必須となる悪性腫瘍まで、極めて幅広い疾患を扱わなければならないからです。

当院の整形外科は、骨・軟部腫瘍診療を専門とする整形外科医のみで構成されています。患者さんが初めて外来を受診された時点から担当医が責任を持って対応し、できるだけ迅速に必要な検査および治療を提供するように心掛けています。

以下に我々整形外科で診療を担当する疾患について簡単にご説明します。

1.良性骨腫瘍、良性軟部腫瘍

良性骨腫瘍には、骨軟骨腫・外骨腫、内軟骨腫、類骨骨腫、非骨化性線維腫、骨嚢腫、骨巨細胞腫、線維性骨異形成などが含まれます。外傷などの際に撮影したレントゲン写真で偶然発見される場合もありますが、痛みなどの症状が強かったり、さらに病的骨折によって見つかる場合もあります。

良性軟部腫瘍には、脂肪腫、血管腫、神経鞘腫などが含まれます。大半の良性軟部腫瘍は、痛みなどの症状がない”こぶ”として発見されます。この場合、一般外科や皮膚科などに受診される患者さんが多いのですが、明らかに”こぶ”として認識される病変が存在する場合には、当科のような骨・軟部腫瘍診療を専門としている整形外科への受診をお勧めします。初期から専門性の高い診療を受けて頂くことによって、万が一後述のような悪性腫瘍との診断になった場合でも速やかに適切な治療へ移行することが可能となるのです。

良性骨腫瘍、良性軟部腫瘍とも、無症状であれば経過観察のみを行う場合が大半ですが、組織診断名を確定するために生検(組織採取)術という小手術を行う場合もあります。
良性腫瘍の治療は手術的切除が主体です。手術によって患者さんにもたらされる利益と不利益を慎重に判断し、丁寧に治療方針をご説明することを心掛けています。

2.悪性骨腫瘍

骨肉腫、ユーイング肉腫、軟骨肉腫が代表的な腫瘍です。診断に際しては、後述する転移性骨腫瘍との鑑別が必要となる場合が多くあります。
骨肉腫とユーイング肉腫は、全身治療である化学療法(抗がん剤)と局所治療である手術および放射線治療を組み合わせた集学的治療が必要になります。強力な化学療法を必要としますので、患者さんの年齢や状況に応じて愛知県がんセンター中央病院や名古屋大学病院と連携を取りながら治療を進めています。

集学的治療を行う場合は長期間(通常約1年)の治療期間を要しますので、整形外科担当医は、他診療科の医師、看護師、理学療法士、薬剤師など多職種の医療スタッフと協力しながらチーム医療を行っていく調整役としての役割も担っています。

3.悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)

脂肪肉腫、平滑筋肉腫、滑膜肉腫、未分化多形肉腫(悪性線維性組織球腫)、横紋筋肉腫などが含まれますが、組織診断名が非常に多岐にわたっており、早期診断と治療方針の決定が非常に重要です。
身体のいずれかの部分に”こぶ”として認識される病変が存在する場合、特に病変のサイズがある程度大きい場合には、適切な画像診断と、生検術によって得られた組織標本に対する的確な病理組織診断が非常に重要となります。

良性・悪性を問わず、ある程度大きな”こぶ”の診断と治療を受けられる際には、是非当科のような骨・軟部腫瘍診療を専門とする整形外科を受診して下さい。
悪性軟部腫瘍の治療は手術的切除が主体です。手術は、腫瘍そのものだけではなく、周囲に正常組織を付けて腫瘍を露出させない範囲での切除(広範切除)を行いますので、手術後に機能への悪影響が避けられない場合があります。形成外科(再建外科)の協力を得て手術を行う場合もあります。

手術以外の治療方法としては、局所治療としては放射線治療を、全身治療としては化学療法を併用したほうが望ましい結果が得られる場合があることが分かっています。腫瘍の組織診断名、患者さんの年齢、腫瘍の発生部位など、様々な要素によって必要となる治療手段が異なりますので、一般論を概説するのは難しくなります。個々の患者さんの病気の状態に応じて、治療手段を組み合わせながら最適な治療を提供できるように心掛けています。

悪性腫瘍の治療では、病気が判明した段階で治癒を目指すことが難しい状況である場合も経験されます。このような場合でも、骨・軟部腫瘍診療を専門とする整形外科としての知識と経験に基づいて、各々の患者さんに対して最適と思われる治療を提供していきます。当院は緩和ケア科も積極的に活動しており、緊密な連携を取りながら診療にあたっています。

4.転移性骨腫瘍(がんの骨転移)

身体各臓器に発生したがん病巣が、骨に転移した場合を転移性骨腫瘍と呼びます。筋肉や皮膚などに転移した転移性軟部腫瘍や、悪性リンパ腫などの造血器腫瘍そのものが腫瘤(こぶ)を形成した軟部腫瘍も存在しますが、実際の患者さんの数も、治療を要する状態となることも、転移性骨腫瘍が圧倒的に多数です。

転移性骨腫瘍の診断および治療方針の決定にも、しばしば専門的な経験と判断を要します。転移性骨腫瘍が存在するということは、もとの病気であるがん病巣が広がっている言わざるを得ない状況です。多くの場合は病変が存在する骨のみではなく、原発病変であるがんの状態、その他の内臓転移の存在、他部位骨病変の存在、などを総合的に評価して治療方針を考える必要があります。

治療としては、痛みのコントロールや放射線治療などの保存的治療をお勧めする場合が大半です。しかし、保存的治療では期待された治療効果が得られなかった場合や、手術治療によって患者さんの生活が改善される場合には、がん専門病院の整形外科として、積極的に手術治療を考慮するようにしています。